増田通信所 (鹿児島県)音声ガイダンス
01. 増田宇宙通信所の概要
増田宇宙通信所は、1974年にJAXAの前身組織である宇宙開発事業団によって、開設されました。種子島の中部の東側に位置し、標高100メートルの高台から、種子島南部の種子島宇宙センターロケット発射場を見通せる場所にあります。広さは約21万平方キロメートルあり、東京ドーム4.5個分に相当します。設備としては、人工衛星の追跡管制を行うためのパラボラアンテナ「増田第1可搬局」、ロケットの飛行状態を監視するデータを受信する「ロケットテレメータ受信アンテナ」、宇宙ステーション補給機の代わりに国際宇宙ステーションと通信試験を行う、「HTV-PROXチェックアウト地上局」があります。主な業務は、人工衛星を運用するためのパラボラアンテナ等の追跡管制設備を維持管理することです。
02. 増田第1可搬局
増田第1可搬局は、直径10メートルのパラボラアンテナと人工衛星と通信するための送信機および受信機から構成されており、筑波宇宙センターから遠隔で制御・監視しています。地球を周回する人工衛星からの電波を増田第1可搬局で受信し、筑波宇宙センターの中央管制室へ送っています。中央管制室では、その電波を元に人工衛星の状態を確認しています。状況に応じて、人工衛星の姿勢や軌道を制御するための指令電波を、増田第1可搬局から人工衛星へ送ります。また、電波で人工衛星の位置の測距も行っています。
JAXAでは増田第1可搬局と同じパラボラアンテナを国内外に設置して、人工衛星と24時間365日通信できる状態を保ち、中央管制室から制御・監視するための「追跡ネットワーク」を構築しています。パラボラアンテナを設置している場所は、筑波宇宙センター、千葉県の勝浦宇宙通信所、沖縄県の沖縄宇宙通信所、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所、長野県の臼田宇宙空間観測所、スウェーデンのキルナ局、スペイン領のマスパロマス局、オーストラリアのミンゲニュー局、チリのサンチアゴ局です。
03. ロケットテレメータ 受信アンテナ
ロケットテレメータ受信アンテナは、種子島宇宙センターや内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられるロケットの飛行状態のデータを受信します。受信したデータは、種子島宇宙センターの竹崎総合指令棟・管制室へ送られ、増田宇宙通信所以外のパラボラアンテナからのデータと合わせて、ロケットの飛行状態を監視、制御します。
04. HTV-PROX チェックアウト地上局
宇宙ステーション補給機「こうのとり」は、国際宇宙ステーションに近づく際、国際宇宙ステーションのロボットアームに把持してもらうため、正確な速さや位置などを、国際宇宙ステーションに送る必要があります。その際の通信で使用するのが、国際宇宙ステーションの日本実験モジュールに搭載された近傍通信システムです。この近傍通信システムが正常に働くかどうかを、「こうのとり」打ち上げ前に、「こうのとり」の代わりに、国際宇宙ステーションと通信するためのアンテナが「HTV-PROXチェックアウト地上局」です。
このアンテナは直径3.6メートルと小柄で、増田宇宙通信所のグラウンドに設置されています。
05. 第1観測棟の展示室
増田第1可搬局は、直径10メートルのパラボラアンテナと人工衛星と通信するための送信機および受信機から構成されており、筑波宇宙センターから遠隔で制御・監視しています。地球を周回する人工衛星からの電波を増田第1可搬局で受信し、筑波宇宙センターの中央管制室へ送っています。中央管制室では、その電波を元に人工衛星の状態を確認しています。状況に応じて、人工衛星の姿勢や軌道を制御するための指令電波を、増田第1可搬局から人工衛星へ送ります。また、電波で人工衛星の位置の測距も行っています。